☆転載させて頂きました。
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「実録・私設銀座警察 」 2005/9/17(土) 午後 8:47邦画座映画レビュー ナイス!0mixiチェック はてなブックマーク 転載◆和製サンゲリア◆
この世にはタブーという言葉があります。つまりしてはいけないことですね。このタブーが映画界にもあります。テレビで言う放送コードです。
今はこれがかなりきつくなり、ちょっと前までは画面内で当たり前のように展開されていたことが、自粛の名の下にセーブされています。
ということは、その更に昔であればもっと緩かった訳です。
そんな幸せな時代に生まれた寵児ともいえる作品が、この映画です。
...
米兵と不貞を働く妻の姿に激昂し、不義の乳児をドブ川に投げ殺した上、妻を撲殺した復員兵渡会(渡瀬)の姿から映画は開幕します。
混乱期の東京。戦前派のやくざ字佐美(葉山)、やたら陽気な樋口(梅宮)、絶対頭の中では戦争が続いていそうな岩下(室田)、怨念の塊のような池谷(安藤)は銀座を制覇すべく愚連隊を結成。彼らは偶然知り合った渡会を薬物中毒にした上、現在銀座を仕切る山根(待田)を暗殺させます。怒り狂う弟(郷 治)をも抹殺した彼らは文字通り銀座を牛耳り、いつしか「私設銀座警察」と呼ばれます。
物語は例によって内部分裂する彼らの血の抗争へと発展します。一応時代の波を読み事業家に進路を見出した池谷は嫉妬した宇佐美に暗殺され、旧来のやくざに徹した宇佐美・樋口らは逮捕、ここに「私設銀座警察」は壊滅するのでした。
さて、先ほどタブーの話をしましたが、この映画にはどこを切り取っても「タブー」ばかり出てくるんですね。
登場シーンのほぼ全てが注射を打ってガクガク痙攣している渡瀬恒彦氏。登場シーンの殆どが半裸の女優と一緒という梅宮辰夫氏(お肌がプルプル!)、この二人だけで放送コードブッちぎりなんですが、特に凄いのが日本を代表する狂犬俳優・渡瀬恒彦氏。この人はキレた瞬間の顔の演技が実に凄いんです。一瞬ブチーン!と音が聞こえたのではと錯覚するほど、頭に血が上った様を上手く表現されます。乳児を投げ殺すシーンや、拷問された闇屋(内田朝雄)がうっかり薬のアンプルを割ってしまったのにキレて彼を殴り殺すシーンでご確認くださいな。
今はお年も召してすっかり穏やかになられましたが、今あの演技をやったら即放送禁止でしょうね。
日活出の大物・葉山良二氏、冷血漢が似合う三上真一郎氏といったユニークなキャラがお楽しみですが、若き日の堀田真三氏も出演しているゾ。タバコ買って来いと命令されて買ってきたはいいが、ろくに礼も言わない葉山の兄貴に「代金を請求」してボコボコに殴られるチンピラ役。若い衆というにはあまりに年季の入ったお顔だちだが、モノを買えば金が要るという世の常識を身を挺して表現してくれました。
ヒットマンと化した渡会(渡瀬)は池谷襲撃を決行するも一度は失敗。メッタ刺しにされて埋めらるが、「サンゲリア」のゾンビの如く地中から復活。 クスリも頭に回ったのか人間離れの度合いもグレードアップして再度暗殺を敢行。結局字佐美らのドンチャン騒ぎの最中、便所でこれでもかと大量に吐血して絶命。この映画を見ると、クスリは怖いと本当に分かります。
(1973年公開 東映作品)
-スタッフ-
監督: 佐藤純彌
脚本: 神波史男 松田寛夫
企画: 吉田達
撮影: 仲沢半次郎
音楽: 日暮雅信
美術: 北川弘
編集: 長沢嘉樹
-キャスト-
池谷三郎: 安藤 昇
樋口勝: 梅宮辰夫
岩下敏之: 室田日出男
渡会菊夫: 渡瀬恒彦
宇佐美の配下: 堀田真三
〃: 中田博久
ヒロシ: 小林稔侍
小寺安夫: 佐藤晟也
黒木俊太郎: 団 厳
斉藤実: 田口 計
福山: 内田朝雄
三好刑事: 近藤宏
木島敏也: 三上真一郎
山根譲(兄): 待田京介
山根順(弟): 郷 治
娼婦: 渡辺やよい
篠悦子: 森 秋子
二条華子: 碧川ジュン
金子善江: 中村英子
京子: 藤 浩子
字佐美義一: 葉山良二
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「実録・私設銀座警察 」 2005/9/17(土) 午後 8:47邦画座映画レビュー ナイス!0mixiチェック はてなブックマーク 転載◆和製サンゲリア◆
この世にはタブーという言葉があります。つまりしてはいけないことですね。このタブーが映画界にもあります。テレビで言う放送コードです。
今はこれがかなりきつくなり、ちょっと前までは画面内で当たり前のように展開されていたことが、自粛の名の下にセーブされています。
ということは、その更に昔であればもっと緩かった訳です。
そんな幸せな時代に生まれた寵児ともいえる作品が、この映画です。
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米兵と不貞を働く妻の姿に激昂し、不義の乳児をドブ川に投げ殺した上、妻を撲殺した復員兵渡会(渡瀬)の姿から映画は開幕します。
混乱期の東京。戦前派のやくざ字佐美(葉山)、やたら陽気な樋口(梅宮)、絶対頭の中では戦争が続いていそうな岩下(室田)、怨念の塊のような池谷(安藤)は銀座を制覇すべく愚連隊を結成。彼らは偶然知り合った渡会を薬物中毒にした上、現在銀座を仕切る山根(待田)を暗殺させます。怒り狂う弟(郷 治)をも抹殺した彼らは文字通り銀座を牛耳り、いつしか「私設銀座警察」と呼ばれます。
物語は例によって内部分裂する彼らの血の抗争へと発展します。一応時代の波を読み事業家に進路を見出した池谷は嫉妬した宇佐美に暗殺され、旧来のやくざに徹した宇佐美・樋口らは逮捕、ここに「私設銀座警察」は壊滅するのでした。
さて、先ほどタブーの話をしましたが、この映画にはどこを切り取っても「タブー」ばかり出てくるんですね。
登場シーンのほぼ全てが注射を打ってガクガク痙攣している渡瀬恒彦氏。登場シーンの殆どが半裸の女優と一緒という梅宮辰夫氏(お肌がプルプル!)、この二人だけで放送コードブッちぎりなんですが、特に凄いのが日本を代表する狂犬俳優・渡瀬恒彦氏。この人はキレた瞬間の顔の演技が実に凄いんです。一瞬ブチーン!と音が聞こえたのではと錯覚するほど、頭に血が上った様を上手く表現されます。乳児を投げ殺すシーンや、拷問された闇屋(内田朝雄)がうっかり薬のアンプルを割ってしまったのにキレて彼を殴り殺すシーンでご確認くださいな。
今はお年も召してすっかり穏やかになられましたが、今あの演技をやったら即放送禁止でしょうね。
日活出の大物・葉山良二氏、冷血漢が似合う三上真一郎氏といったユニークなキャラがお楽しみですが、若き日の堀田真三氏も出演しているゾ。タバコ買って来いと命令されて買ってきたはいいが、ろくに礼も言わない葉山の兄貴に「代金を請求」してボコボコに殴られるチンピラ役。若い衆というにはあまりに年季の入ったお顔だちだが、モノを買えば金が要るという世の常識を身を挺して表現してくれました。
ヒットマンと化した渡会(渡瀬)は池谷襲撃を決行するも一度は失敗。メッタ刺しにされて埋めらるが、「サンゲリア」のゾンビの如く地中から復活。 クスリも頭に回ったのか人間離れの度合いもグレードアップして再度暗殺を敢行。結局字佐美らのドンチャン騒ぎの最中、便所でこれでもかと大量に吐血して絶命。この映画を見ると、クスリは怖いと本当に分かります。
(1973年公開 東映作品)
-スタッフ-
監督: 佐藤純彌
脚本: 神波史男 松田寛夫
企画: 吉田達
撮影: 仲沢半次郎
音楽: 日暮雅信
美術: 北川弘
編集: 長沢嘉樹
-キャスト-
池谷三郎: 安藤 昇
樋口勝: 梅宮辰夫
岩下敏之: 室田日出男
渡会菊夫: 渡瀬恒彦
宇佐美の配下: 堀田真三
〃: 中田博久
ヒロシ: 小林稔侍
小寺安夫: 佐藤晟也
黒木俊太郎: 団 厳
斉藤実: 田口 計
福山: 内田朝雄
三好刑事: 近藤宏
木島敏也: 三上真一郎
山根譲(兄): 待田京介
山根順(弟): 郷 治
娼婦: 渡辺やよい
篠悦子: 森 秋子
二条華子: 碧川ジュン
金子善江: 中村英子
京子: 藤 浩子
字佐美義一: 葉山良二